重度訪問介護に転職してから半年、施設と在宅で介護の違いに戸惑いながら新しい発見もあり楽しく仕事をしております。
施設と在宅の違いに感じたことをここにまとめたいと思います。
最初に箇条書きでまとめたものをお知らせしますね。
<施設と在宅の違い>
1.ケアを行う人数
2.働く場所
3.聞ける先輩や上司は周りにいない。自分の判断でうごく。
4.直行直帰、残業は少ない
5.信頼関係が大事。何かればチェンジされやすい?
それでは一つずつ解説していきます。
なお、あくまでも私の経験をもとにしておりますのでご了承ください。
まず、一番大きく違ったのが一度にケアを行う人数です。
語弊があるかもしれませんが、施設であれば一人のスタッフが二人三人、
場合によってはそれ以上の利用者さんを見守りしながらケアを行う必要がありますが、
在宅であれば、一対一でのケアとなります。
これが一番大きいことです。
私が経験したのが、施設であれば一人の利用者さんをケアをしている途中で
ナースコールで呼ばれる事があります。日常茶飯事です。
しかも転倒リスクがある利用者さんであれば優先に対応していました。
ケア中でも場合によっては中断して別の利用者さんに行くこともありました。
ナースコールによる優先順位の選択を自分で判断せざる負えないことでした。
目の前の利用者さんに「すみません。すぐに戻るので少しお待ちいただけますか。」と
お伝えするのも心苦しかったです。
在宅であれば一対一でのケアですし、ナースコールに追われる事もありません。
その利用者さんのケアに集中できます。
これが一番大きいことだったかと思います。
施設と人様の家の違いです。
施設であれば、設備も整っているし清掃スタッフもおり、
綺麗な状態が保たれています。
在宅であれば人様のお家であるため、その方の匂いであったり、
散らかり具合なども気になるときがあります。
食べ終わったご飯がテーブルに置きっぱなしや、
台所のシンクに素麺の残り物が捨ててあり
水の流れが悪かったのはびっくりしました・・・。
また、必要以上に詮索はしてはいけないですし、
逆に見たくないものも見えてくるかもしれません。
プライベートゾーンであるので、
利用者さんだけではなく、家族もいらっしゃる場合は、
私達も気を使いながら介助が必要となります。
一番、気をつけるのがトイレを利用することです。
私はなるべくトイレは使用しないようにしているのですが、
どうしてもいきたくなった場合は利用しています。
逆の立場であればコロナ禍でもあり嫌かなと感じていました。
水分摂取も控えていました。
先日、家族さんが「暑いですし、適宜水分摂取をしてトイレも
遠慮なく利用してくださいね。」と言ってくれた時はありがたかったです。
施設であれば気にせず自分のタイミングで行けていましたが、
在宅となれば少し気を使うことになるかもしれません。
本人や家族に聞いて解決すればいいのですが、わからない事が出てくる事もあります。
そういう時に施設であれば、なにか気になる事があれば、
気軽に同僚や先輩、多職種(看護師・ケアマネ・生活相談員・管理者など)に
質問しすぐに解決する事ができますが、
在宅であれば、基本的には一対一での介助であり、
気になる事があってもわからない事があります。
緊急性があれば、電話で上司や同僚に確認したり、
主治医・訪問看護へ確認する事もできますが、
ちょっとした事などで気軽に聞くという事が在宅であれば難しいです。
緊急性なのかどうかもわからず、電話で報告確認をせずに
あとから緊急性があったというのであれば非常に問題になります。
そういう意味では、在宅での訪問介護は自分の判断で動くことが施設よりも求められます。
私の場合は、後で問題になるのが嫌なので、わからなければ電話で確認するようにしています。
未経験でも重度訪問介護は可能ですが、この緊急性の判断については、
経験も必要になってくるので私の場合は施設での経験は活きているのかと思います。
施設であれば業務終了後に話をしてついつい長くなったという事もありましたが、
在宅の訪問介護であれば基本的に、直行直帰であり他事業者さんに引き継ぎを行うと
すぐに直帰できます。もちろん、残業もありません。
そのため、自分の時間もしっかりと確保ができて時間管理もしやすいです。
ケアを行う上で、利用者さん、スタッフともに相性などはあります。
その上で施設であれば別のスタッフと代わったりなど臨機応変に対応は可能ですが、
在宅の訪問介護であればなかなかそのようには行きません。
しかも、重度訪問介護であれば、年齢的にも幅広く
自分よりも年下の障害の方をケアすることも珍しくはありません。
ケアを行う時間も8時間など長時間関わる事になり、
一対一であるため、信頼関係がかなり重要になります。
そのため、しっかりとコミュニケーションをとれるように
細心の注意が必要です。
自分はしっかりとコミュニケーションが取れていたと思っていても
相手側がやりにくいという理由で別のスタッフに変えてほしいと
言われることもあるようです。
そのように言われないように注意が必要かと思います。
以上です。いかがでしたでしょうか。
施設と在宅の訪問介護でいいところ、良くないところ?もあるかと思いますが、
私自身は施設から在宅の重度訪問介護に転職してよかったなと思います。
まだ、転職して半年ぐらいですが新しいことを覚える事も多く新鮮で勉強になっています。
この内容を見て、少しでも介護に興味を持って仕事をしようと思ってくれる
人が増えれば幸いです。